hitothings’s blog

こころの声を聴こう、こころを愛でよう

悪魔のささやき

アルコール依存症は、「否認の病」。

 

 

 

「私はアルコール依存症です」というのは

なんだか大袈裟な気がするし、

お酒を呑んでいることを否定されるような気持ちもある。

「飲み過ぎだよ」と言われると、あなたに何がわかる!と思い腹が立つ。

実に受け入れることが難しい。

 

 

ただ、アルコールから離脱するには

自分がアルコール依存症であることを自身が認めるところが第一段階。

離脱を始めるにあたって

自己分析がものすごく大切だということ。

 

飲酒を始めたきっかけから

飲みたくなる場面や、機会

人を傷つけたり迷惑をかけたりしていないか

お酒をコントロールできるか

ブラックアウトしていないかetc

 

ありとあらゆる方向から自分を見つめ直していく。

 

 

私は25歳から本格的に飲酒を始めた。

それは育児ストレスの癒しを求めたところからの始まり。

子育ては楽しかったが、まだその頃私は幼く

働き盛りで、おしゃれをしていて、社会の一員として活躍している周りの友達が輝いて見えた。

鏡に映る自分は、いつもボロボロだった。

 

一方、お酒を飲むことで、高揚感がうまれとてもしあわせな気持ちになれた。

やがて、子どもたちも大きくなり少しずつ外の世界に出られるようになった。

お酒も飲めることから、人付き合いが増えお酒の付き合いもできる時間ができた。

 

そういう経験や、飲み仲間がたくさんできた30代があるのはお酒のおかげでもあるので

悪いことばかりではなかった。

 

が、やがて高揚感による多幸感には止まらず

ストレスの度合いで人とぶつかることが生まれるようになり始めた。

 

普段言えないことを、言えるようになると

語彙がどうしても強くなる。

ネガティブに輪をかけて、荒れてしまう。

呑んでいない時間までも、その感情を引きずってしまう。

毎日、毎日、雪山を転がるようにネガティブが増大する。

 

まさに負のスパイラルである。

 

 

悪化した私は、心療内科を受診した。

案の定お酒を減らそう、と提案されセリンクロという薬が処方された。

 

それは、夕方に服用しお酒を飲みたい欲求を脳に作用して抑えるというもの。

4日ほど飲んでみたが、なんだか馬鹿馬鹿しくなってしまい、服用せずそのまま自力で1年間の禁酒に成功した。

 

そして、再発による苦しみを体験し

現在の断酒である。

 

たった一回の「今日だけ」のつもりのお酒で

爆発的に飲酒量を増やして再発。

 

前回の禁酒前は

毎日ビール4〜5本を、夜9時までだったものが

 

今回は

毎日ビール6〜8本、ハイボール4〜5杯、日本酒又はワインを1合(ワインは一本)

を寝る直前まで飲むという爆発的な飲酒量の増加を遂げた。

実にカロリーにして、お酒だけで1週間10000キロカロリーを超えていた。

体重も激増した。

いつも二日酔いで体調が悪かった。

 

さすがに、死んでしまう。と思った。

 

 

アルコール依存症は病気。

そして、私はそれであることをしっかり認めて覚悟している。

 

 

↓以下抜粋↓

アルコール依存症の唯一の治療法は生涯断酒を続けるしかありません。そのためには、自分はなぜ酒をやめ続けなければならない人間なのか、また、過去の飲酒のために、自分や周囲の人間をどのように苦しめて来たのかを自己洞察しなければならない」

 

「いつまで断酒?」

「何日したら解禁?」

 

非常に甘い言葉だ。

気持ちが揺さぶられる。

 

でも2度と戻りたくない過去の自分。

強い意志をもって、前にすすむつもりだ。

 

 

 

#アルコール依存症